司法書士の仕事の周辺を知るために。最近読んだ3冊
「決戦!株主総会ドキュメントLIXIL死闘の8カ月」(秋場大輔・文藝春秋)
序盤、指名委員会等設置会社やー、と会社法の知識がぐるんぐるんしましたが(実務で謄本を見かけるとテンションあがります)、関係当事者がものすごく多数なのに読みやすかったのは、いろんな立場の人の思惑をそれぞれ書いているからなのかなと感じました。
あと、小説よりドキュメンタリーのほうが、淡々として読みやすいなと。
これは、(胃が脂身を受け付けなくなったのと同様に)【物語を読むのに必要な体力】が私からなくなっただけなのかもしれませんね。
万人におすすめはしませんが、ちょっと骨のある読み物がほしいなーという方には良いかもしれません。
あと、株式投資に興味がある人にも。
「消費者金融ずるずる日記」(加原井末路・三五館シンシャ)
1990年代~2010年頃まで消費者金融で働いていた方の本です。
取り立てを行う側だった方が、自身も借りるようになり、後半は時代の流れとともに追い詰められていくさまが淡々と描かれています。
グレーゾーン金利、団信、おまとめローン、無人契約機だけでなく、司法書士(悪いやつ)も成年後見も出てきます。
自分が司法書士資格を取るよりだいぶ前の話ですが、生々しくて面白かったです。
確かに自分が子供の頃、テレビのCMでこんな企業を見たなー……なんて思い出したり。チワワとかレオタードとか宇宙人とか、あったな。
「高齢化するひきこもりのサバイバルライフプラン~親亡き後も生きのびるために~」(畠中雅子・近代セールス社)
図書館で見かけてなんとなく借りた2012年の本ですが、いろいろ身につまされました。
2030年問題から、高齢になったひきこもりの人が年金受給を叩かれるのをおそれて申請を控えるかもしれないというのは、思いもよりませんでした。
あと4年…
著者の畠中さんはファイナンシャルプランナーをされています。
単なるライフプラン(資金計画)ではなく、子がこのまま一生就労できない覚悟を親にしてもらったうえで、親が亡くなったあとも子が生き残れるサバイバルプランを親といっしょに立てる……ということをされていて、専門職後見人もその基礎知識はあった方がいいんだろうなと感じました。
※職分で、取れる選択肢はすごく限られてきますが
巻末の精神科医の斎藤環さんとの対談で、日本の家庭の特徴について書かれていて、斎藤さんの
「日本では、成人した子どもと同居している家族の、お金に対する考え方が曖昧すぎる」
「子どもがある程度大きくなったら、親子といえども契約関係の要素を取り込んでいく必要がある」
という発言に共感しました。